乗り換え・手続き

格安SIMの本人確認、2026年4月からこう変わった|6社の方法

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「格安SIMに乗り換えようとしたら、免許証の写真を送るところが無くなっていた」。2026年の春から、こうした戸惑いの声が出やすくなりました。原因は各社の気まぐれではなく、法律側のルールが変わったことにあります。

2026年4月1日、携帯電話不正利用防止法の施行規則の改正が施行されました。これによって、対面せずに契約するときの本人確認は、本人確認書類のICチップの情報を送る方法が原則になりました。長く一般的だった「免許証の写真を撮って送る」「書類のコピーを郵送する」といったやり方は、契約時の方法としては廃止されています。

この記事では、まず総務省の資料で「何が廃止され、何が残ったのか」を確認し、そのうえで日本通信SIM・楽天モバイル・UQモバイル・ワイモバイル・LINEMO・IIJmioの6社が、公式ページで実際にどう案内しているかを並べます。順位付けはしません。手続きのしやすさは事業者の優劣ではなく、手元にどの書類と、どのスマホがあるかで決まる話だからです。

先に結論:用意するものが「書類」から「書類+読み取れるスマホ」に変わった

今回調べて見えたのは、次の3点です。

  • オンライン申し込みの主役は「ICチップの読み取り」になった。マイナンバーカードや運転免許証を、NFC対応のスマホでかざして読み取る方式です。専用アプリが要る社がほとんどでした。
  • 読み取り以外の道は残っている社もある。ワイモバイルは「配達員による本人確認」、楽天モバイルは「受け取り時に自宅で確認」「住民票の写し等を郵送して確認」を案内しています。一方で、日本通信SIMのようにマイナンバーカードの読み取りに一本化した社もあります。
  • つまずくのは書類の中身が古いとき。ワイモバイルは、本人確認書類の登録住所が現住所と違う場合はアプリでの本人確認ができないと明記しています。引っ越し後に住所変更をしていない書類は、そのままでは通らない可能性があります。

本人確認 | 2026年4月改正後

オンライン申し込みで各社が案内している方法

2026年8月31日に各社の公式ページで確認した記載をもとにしています

ICチップ読み取り読み取り以外の道専用アプリ
日本通信SIM 筆者契約中 ○ マイナンバーカードの電子証明書で確認 × 画像アップロード方式は終了と明記 △ 日本通信アプリが必要
楽天モバイル ○ スマホでかんたん本人確認 ○ 受け取り時に自宅で確認/住民票等の郵送 △ 申し込み手順の中で実施
UQモバイル △ 店頭のIC読取は順次導入と公表 △ 撮影による本人確認をFAQで案内 △ オンライン契約時の詳細は未確認
ワイモバイル ○ My SoftBankアプリで読み取り ○ 配達員による本人確認を選べる △ My SoftBankアプリが必要
LINEMO ○ マイナカード・免許証などを読み取り ○ 配達時に確認する方法の案内あり △ My SoftBankアプリが必要
IIJmio ○ JPKI方式/IC読み取り+容貌画像方式 × 書類画像のアップロード方式は廃止 △ 本人確認 for IIJmio が必要
  • ※各社の公式ページ(2026年8月31日確認)に書かれている記載の要約です。手続きの詳細と最新の案内は各公式サイトをご確認ください。
  • ※UQモバイルはオンライン契約時のICチップ読み取りの手順を公式で確認できなかったため「未確認」としています。

SIMくらべ

何が変わったのか:総務省の説明を読む

出発点は、総務省が公開している携帯音声通信事業者向けのQ&Aです。令和8年4月1日改訂版に、次のように書かれています。

令和7年4月1日に公布した携帯法改正省令により、令和8年4月1日から原則本人確認書類に記録されたICチップの情報の送信を受ける方法となります。それに伴い、本人確認書類の写しの送付を受ける方法や写真付き本人確認書類の画像(厚みその他特徴を含む)の送信を受ける方法については廃止されます。

つまり、免許証を撮影して送る方式(いわゆる従来型のeKYC)と、書類のコピーを郵送する方式は、契約時の本人確認としては使えなくなりました。代わりに認められる方法として、同じQ&Aは「ソフトウェアを使用して本人確認用画像情報の送信を受けるとともに、写真付き本人確認書類に記録されたICチップの情報の送信を受ける方法」と、「偽造・改ざん対策が施された本人確認書類(住民票の写し等)の原本の送付を受けるとともに」端末を転送不要郵便で送る方法などを挙げています。

読み取りだけが唯一の道ではない、という点は押さえておくとよいところです。顔の撮影とICチップの読み取りを組み合わせる方法と、住民票の原本を送って端末は転送不要郵便で受け取る方法が、並んで示されています。

もうひとつ、意外に効いてくるのが2回線目以降の扱いです。同じQ&Aには「令和8年4月1日以降、2回線目以降の契約をする場合、新たに契約を締結する相手方が、既に契約を締結している者と同一であることを、施行規則第3条第4項に掲げる複数の要素を用いて確認する方式(多要素認証)(※1)を用いて照合した上で、改めて申込者へ既契約者情報の確認を行う必要があります」とあります。IDとパスワードだけで済ませる簡易な確認は、もう使えません(総務省「Q&A -携帯音声通信事業者向け-」で確認)。

6社の対応:公式ページに書かれていること

今回取り上げた6社の代表プラン(申し込み時にかかる初期費用と契約条件)
事業者・プラン 月額
(税込)
データ容量 回線 初期費用
(契約事務手数料)
縛り・解約金
日本通信SIM 合理的50GBプラン 筆者契約中 当サイトに報酬なし 2,178円 50GB ドコモ回線 3,300円 なし / 解約金なし
楽天モバイル Rakuten最強プラン 3GBまで 1,078円 / 3〜20GB 2,178円 / 無制限 3,278円 3GB〜無制限(段階制) 楽天回線 0円 なし・利用開始から1年以内の解約は解約事務手数料 最大1,078円 / 解約金 調査中
UQモバイル コミコミプランバリュー 当サイトに報酬なし 3,828円 35GB au回線 3,850円 縛りなし・1年以内の解約は解約金1,100円(2025年10月以降の契約)
ワイモバイル シンプル3(S/M/L) 当サイトに報酬なし S(5GB) 3,278円 / M(30GB) 4,378円 / L(35GB) 5,478円 S 5GB / M 30GB / L 35GB ソフトバンク回線 3,850円 縛りなし・12カ月以内の解約は解約金858〜1,100円(2026年7月以降の加入)
LINEMO ベストプラン 当サイトに報酬なし 〜3GB 990円 / 3GB超〜10GB 2,090円 〜10GB(段階制) ソフトバンク回線 3,850円 縛りなし・12カ月以内の解約は解約金990円
IIJmio ギガプラン(音声SIM) 2GB 850円 / 5GB 950円 / 10GB 1,400円 / 15GB 1,600円 / 25GB 2,000円 / 35GB 2,400円 / 45GB 3,300円 / 55GB 3,900円 2〜55GB(8段階から選択) ドコモ回線/au回線から選択 3,300円 なし / 解約金なし

※ 料金は全て税込。2026-08-08に各社公式サイトを確認した内容です。 最新の料金・契約条件は必ず各社公式サイトでご確認ください。

※「調査中」は現時点で公式サイトの記載を確認できていない項目です。推測では埋めていません。

※「当サイトに報酬なし」は、その事業者から当サイトが報酬を受け取れる広告プログラムが無いことを示します。報酬の有無で評価を変えない方針です(広告掲載ポリシー)。

※ 順位は付けていません。条件によって向き・不向きが変わるため、本文の分岐を参照してください。

日本通信SIM:マイナンバーカードの読み取りに一本化

筆者が契約している日本通信SIMは、告知ページで本人確認書類の画像アップロード方式を2026年3月24日で終了し、以後は「マイナンバーカードの署名用電子証明書を用いた本人確認」に統一すると案内しています。必要なものとして、マイナンバーカード、署名用電子証明書の暗証番号、券面事項入力補助用の暗証番号、NFC読み取りに対応したスマホ、そして日本通信アプリが挙げられています。

ここは正直に書きます。運転免許証で代替できるかどうかは、今回参照したページの範囲では確認できませんでした(推測で埋めずに未確認のまま残します)。マイナンバーカードを持っていない人が申し込めるのかは、申し込み前に問い合わせて確かめる価値があります(日本通信SIM公式「本人確認書類の画像アップロード方式の提供終了のお知らせ」で確認)。

楽天モバイル:3つの方法から選べる

楽天モバイルは、公式のお知らせで法改正に伴う変更を段階的に案内しています。「書類画像をアップロードして確認」は2026年3月24日、「AIかんたん本人確認(eKYC)」は同年3月29日で終了し、以後は「スマホでかんたん本人確認」「住民票の写し等を郵送して確認」「受け取り時に自宅で確認」が使える、という整理です。

使える書類も公式に一覧があり、運転免許証は「免許証の交付時や更新時に設定した4桁の数字2組の暗証番号が必要」、マイナンバーカードと在留カード・特別永住者証明書は「ICチップの読み取りが必要」と明記されています。免許証の暗証番号を覚えていない人は、ここで詰まります(楽天モバイル公式「Webでのお申し込みにおける本人確認方法変更のお知らせ」・同「本人確認書類」で確認)。

UQモバイル:店頭の読み取りは公表、オンラインの詳細は未確認

UQモバイルは、今回いちばん歯切れの悪い書き方になります。KDDIは公式ニュースで、ICチップ読取による本人確認の強化を2025年8月1日から順次開始し、2026年度内を目途にau Style/auショップ/UQスポットを含む全店で開始予定と公表しています。これは店頭の話です。

一方でUQモバイルのFAQには「撮影による本人確認」(eKYC)の案内が残っており、更新日は2026年6月26日となっています。ここで案内されているのは、本人確認書類と自分の顔を撮影する方式で、対象書類として運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特定在留カード、第二世代在留カード、運転経歴証明書が挙げられています。ただしこのFAQは端末の下取りや返却など複数の手続きを含む説明で、新規契約のオンライン申し込みで具体的にどの方式になるのかは、公式ページの範囲では確認できませんでした。申し込み画面の案内に従うことになります(UQモバイル公式FAQ「撮影による本人確認(eKYC)について知りたい」・KDDI公式ニュースで確認)。

ワイモバイル:アプリで読み取るか、配達員に見せるか

ワイモバイルは「2026年4月からオンラインでご購入いただいたお客様の本人確認方法が新しくなりました」として、2つの方法を並べています。ひとつはMy SoftBankアプリを入れてICチップを読み取る方法、もうひとつは商品の受け取り時に配達員が本人確認をする方法です。

使える書類はマイナンバーカード、運転免許証、在留カード(永住/高度専門職2号)、在留カード(それ以外)+外国パスポート、特別永住者証明書が挙がっています。そして今回いちばん実務的だと感じた一文がこれです。「本人確認書類の登録住所が現住所と異なる場合、アプリでの本人確認は不可となります。配達員による本人確認にてお手続きをお願いします」。引っ越し後に住所変更をしていない人は、読み取りではなく受け取り時の確認を選ぶ、という判断ができます(ワイモバイル公式「オンライン購入時の本人確認について」で確認)。

LINEMO:読み取り対応の書類が4種類、17歳以下は契約者になれない

LINEMOの公式ページでは、ICチップの読み取りに対応する契約者向けの書類として、マイナンバーカード、運転免許証、在留カード(永住者のみ)、特別永住者証明書が挙げられています。読み取りにはMy SoftBankアプリと、NFC機能を搭載したスマホが必要です。配達時に本人確認をする方法では、パスポートを含むもう少し広い書類が案内されています。

未成年について明確な記載があり、**「17歳以下の方は『契約者』にはなれません。」**とされています。17歳以下の子どもに持たせる場合は、親が契約者になり、親の本人確認書類と子の本人確認書類の両方を用意する流れです。名義と利用者登録の考え方は子ども名義で契約できる?利用者登録との違いにまとめています(LINEMO公式「本人確認書類」で確認)。

IIJmio:他社より2か月早く、2026年1月に切り替え済み

IIJmioは、法改正への対応として2026年1月27日から新しい本人確認を開始しています。方式は2つで、マイナンバーカードのICチップに入った電子証明書を使う「JPKI方式」と、運転免許証などを読み取って顔写真データと照合する「ICチップ読み取り+容貌画像方式」です。従来の書類画像アップロード方式は廃止され、書類画像+容貌画像方式(Web確認)も2026年3月17日までの提供とされました。

必要なのはNFC読み取りに対応したスマホと「本人確認 for IIJmio」アプリです。対象は音声通話機能付きSIM・音声eSIM・SMS機能付きSIMの新規契約、名義変更、SIM交換で、家電量販店のカウンターは除外と案内されています。SIM交換も対象という点は、機種変更のタイミングで思い出したい情報です(IIJmio公式「IIJmio本人確認手続きの変更のお知らせ」で確認)。

つまずきやすい5つのポイント

本人確認 | 方法別の向き不向き

読み取り・受け取り時・郵送、どれを選ぶか

どの方法を選べるかは事業者によって違います(2026年8月31日確認)

必要なもの手続きの速さつまずきやすい点
アプリでICチップ読み取り オンライン完結 △ NFC対応スマホ+暗証番号 ○ その場で完了する案内が多い △ 暗証番号忘れ・書類の住所が古い
受け取り時に確認 配達員が確認 ○ 書類の原本があればよい △ 配送を待つ必要がある △ 受け取れる時間の調整が要る
住民票の写し等を郵送 楽天モバイルが案内 × 住民票の取得が必要 × 郵送のぶん日数がかかる △ 発行からの期限に注意
  • ※選べる方法は事業者ごとに異なります。申し込み画面の案内に従ってください。

SIMくらべ

1. スマホがNFCに対応していない。 読み取り方式は、スマホにカードをかざして情報を読む仕組みです。対応していない古い端末しか手元にない場合、読み取り以外の方法を用意している事業者を選ぶ、という考え方になります。

2. 暗証番号を忘れている。 マイナンバーカードは、署名用電子証明書の暗証番号(英数字)と、券面事項入力補助用の暗証番号(数字4桁)を使い分けます。日本通信SIMは、数字4桁の暗証番号は3回、署名用暗証番号は5回連続で間違えるとロックがかかり、コンビニのキオスク端末や市区町村の窓口での解除手続きが必要になると案内しています。申し込みの直前に思い出そうとすると危ないのはここです。運転免許証を使う場合も、楽天モバイルが書いているとおり交付・更新時に設定した4桁の暗証番号2組が要ります。

3. 書類の住所が古い。 前述のワイモバイルの記載のとおり、登録住所と現住所が違うとアプリでの本人確認ができない場合があります。引っ越しの直後に乗り換えるなら、書類の住所変更を先に済ませるか、受け取り時に確認する方法を選ぶかの二択になります。

4. 未成年の契約。 LINEMOは17歳以下は契約者になれないと明記しています。楽天モバイルも、切り替え期間中の2026年3月25日から3月29日は未成年のWebでの本人確認ができず店舗での手続きを案内していました。未成年名義まわりは、大人の契約より一段ややこしいと考えておくのが安全です。

5. 2回線目以降。 総務省のQ&Aにあるとおり、同じ事業者で2回線目を契約する場合も、多要素認証で本人の同一性を確認し直す運用になります。「1回線目のときは簡単だったのに」という感覚のまま進めると、想定より手間が増えることがあります。

よくある質問

Q. マイナンバーカードを持っていないと、格安SIMは契約できませんか? A. 事業者によります。今回確認した範囲では、ワイモバイル・LINEMOは運転免許証などのICチップ読み取りにも対応し、楽天モバイルは住民票の写し等を郵送する方法や受け取り時に確認する方法も案内しています。一方で日本通信SIMは、告知ページでマイナンバーカードの署名用電子証明書を用いた方法に統一すると案内しています。申し込む前に、その社が何を認めているかを公式ページで確認するのが確実です。

Q. 顔写真を撮る従来のeKYCは、もう完全になくなったのですか? A. 契約時の本人確認としては、書類の画像を送る方式が廃止されました。ただし総務省の説明では、本人確認用の画像情報の送信とICチップ情報の送信を組み合わせる方法が認められています。IIJmioの「ICチップ読み取り+容貌画像方式」がこれに当たります。顔の撮影自体が消えたわけではなく、書類の写真だけで済ませる方式が無くなった、という理解が近いです。

Q. 手続きに手数料はかかりますか? A. 本人確認の方法そのものに料金がかかるという記載は、今回確認した範囲では見当たりませんでした。ただし契約時には契約事務手数料が別途かかるのが一般的です。金額の比較は格安SIMの初期費用・事務手数料を6社で比較にまとめています。

Q. 乗り換え(MNP)の手順そのものも変わりましたか? A. 今回の改正は本人確認の方法に関するもので、MNPの仕組みが変わったという記載は確認していません。番号を引き継ぐ流れはMNPワンストップとは?手順と注意点をご覧ください。

こんな人に向く/向かない

オンラインの読み取り方式がスムーズに進みやすい人

  • マイナンバーカードまたは有効な運転免許証を持っていて、暗証番号を把握している人
  • NFC対応のスマホを持っていて、アプリのインストールに抵抗がない人
  • 書類の住所と現住所が一致している人

別の方法を検討したほうがよい人

  • スマホがNFCに対応していない、または手元に読み取り用の端末がない人
  • 引っ越し後で、書類の住所変更がまだの人(アプリでの確認ができない場合があります)
  • 暗証番号のロックが心配な人。ロック解除には窓口やキオスク端末での手続きが必要になります
  • 17歳以下の本人名義で契約しようとしている人。契約者になれない事業者があります

今回の改正でいちばん大きいのは、申し込みの準備が「書類を用意する」から「書類と、それを読み取れるスマホと、暗証番号を用意する」に増えたことだと思います。乗り換えを決めた日に慌てないよう、暗証番号だけは先に確認しておくと、手続き当日がぐっと楽になります。

※料金・キャンペーン条件は執筆時点のものです(最終確認日: 2026-08-31)。最新は各公式サイトでご確認ください。

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